第3回「博多で翻訳勉強会」の報告

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2018年1月27日(土)、第3回「博多で翻訳勉強会」を無事に開催することができました。

開催までの緊張

第1回と第2回の勉強会は9月に開催しましたが、今回初めて1月に開催することになりました。9月開催のときは毎回台風情報を確認しながら「台風が直撃しませんように。講師が乗る飛行機が無事に飛びますように。受講者が無事に到着できますように」と祈っていました。今回1月下旬に開催するということで、毎年この時期に保育園や小学校から送られてくる欠席者のお知らせメールにおびえている私(実行委員C)は、「敵は流行病だな」と覚悟していました。しかし、勉強会開催予定日の1週間前、予想外に関東に雪が降りました。学校からは予想どおり学級閉鎖のお知らせメールが届き、受講予定者からもご家族の体調不良のため・・・とキャンセルメールが届きました。「講師が乗る飛行機は無事に飛ぶだろうか。受講者の電車は動くだろうか。やはりこの時期の開催は厳しかったのだろうか・・・。」そんな不安が押し寄せる緊張の1週間でした。なんとか無事に終えることができ、安堵しています。

勉強会の内容レポート

いつもは数人の翻訳ブロガーさんが参加してくださり、それぞれのブログで勉強会の様子を報告してくださるのでブログのリンクを張って終わりますが、今回はいらっしゃらなかったため、実行委員Cが不慣れながら頑張ります・・・。

<裏話>

最初に井口さんの代表作である「スティーブ・ジョブズ」の翻訳裏話を伺いました。「異例づくしだった」ということなので出版翻訳で毎回あのようなことが起こるわけではないと思いますが、届かない原文、増える原文、縮まる納期、時間がない中での既訳部分の原文改訂・・・と聞いているだけで胃が痛くなりました。どれも産業翻訳でも経験ありますが、全部一緒に、しかも尋常じゃないレベルでというのはなかなかありません。表情が変わっていることを家族に指摘されることは、納期直前の私にもよくあり、大変さのレベルは違いますが共感しました。今回伺った裏話はまさに、訳文検討会の課題図書(※)にあった『ストーリーは脳内の化学反応を変化させ、その結果、聞き手の共感を呼ぶ』(講師訳例をお借りしました)を体感できるものでした。

※訳文検討会の課題図書
Storyteller’s Secret by Carmine Gallo 
(「ビジネスと人を動かす 驚異のストーリープレゼン」、日経BP社)

<+α>

今回井口さんをお招きすることになったきっかけのひとつは、実行委員の1人が参加した翻訳フォーラム2017でした。その内容を聞いた他の実行委員が、翻訳フォーラムでのお話も聞きたい、さらに翻訳環境のことや今後の業界についてのお考えも聞きたいと欲張り、お願いして勉強会のテーマに「+α」が追加されました。「自分が目指す翻訳とは」「今やっていることはそこに繋がるのか」「意訳vs.直訳」「字面訳と勝手訳と翻訳」「等価な翻訳と自然な翻訳」「原文を読んだ人と訳文を読んだ人に同じ絵が浮かぶように」「全体のズレを小さくし、読者の負担をなるべく小さくする」「著者の意図」・・・どこまで報告してもよいのか分からないのですが、これら他の勉強会からこぼれ聞いていたことが繋がり、翻訳者に必要な英語力と日本語力を磨く方向性がより明確に見えた気がしました。時間が足りず、残念ながら駆け足でご説明いただくことになりましたのが残念でした。もっと詳しくお聞きしたかったです。

<訳文検討会>

前回(第2回)の勉強会で訳文検討会が好評だったことから、急遽追加でお願いしました。その訳文検討の中で井口さんの翻訳に対する考え方を「+α」の部分に追加して、より具体的に教えていただきました。「縦書きで確認しましたか」と聞かれ、産業翻訳者の私は全く考えていなかったため、初っぱなから反省させられました。(そういえば、翻訳・・・特に和訳は「横のものを縦にする」と言うこともありますよね)。色々な訳文を見ながら翻訳の基礎スキルについても教えていただきました。「の」の連続と「は」と「が」の使い分けについては普段から気をつけているつもりでしたが、「気をつける」以外のことをしたことはありませんでした。井口さんは、過去の訳文から「の」の数を数え、意識して気づいたら書き換えるトレーニングを数カ月間行った結果、数が減ったそうです。私には数を数える仕組みを作ることがまず難しく、トレーニングをしても変化を実感することはできそうにありませんが、トレーニングをしてみようと思いました。(実感したい・・・)

運営の反省点

会場を広くして欲しいという要望が多くそのつもりでしたが、予定どおり会場を押さえることができず、また窮屈な思いをさせてしまいました。今後の大きな課題だと思っています。また、最後のほうは時間が足りなくなってしまいました。欲張って色々なテーマをお願いしてしまったのが敗因だと思っています。もう少しテーマを絞ったり講義の時間を長くしたりと余裕のあるスケジュールにすべきでした。今後見直していきたいと思います。

今後の博多で翻訳勉強会

今のところ次の「博多で翻訳勉強会」の予定はありません。今年は翻訳業界の2大イベント「IJET-29大阪」と「翻訳祭」が関西で開催されます。翻訳祭は関西初開催です。九州・山口から参加できる方も多いと思いますので、今年はもう当勉強会の出る幕はないのでは・・・と思っています。でも、個人的には、もう少し小規模な勉強会を開催できたらいいなと思っています。訳文検討会は恥ずかしいし怖いし・・・と思っていたのですが何度か経験するうちに楽しくなりました。事前に課題を提出するとより多くのことが学べるような気がします。遠方から講師をお招きする会とは別に、もう少し気軽に訳文検討会のような勉強会ができれば嬉しいのですが・・・。

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ご意見募集中

勉強会の参加者には毎回アンケートをお願いしています。当勉強会に参加したことがない方からもご意見を募集しておりますので、ご意見がある方はこちらのフォームをご利用ください。

今後とも福岡翻訳勉強会をよろしくお願いいたします。


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